メーカー加入の自転車傷害保険
大手メーカー製の電動アシスト自転車を購入した場合、一般車やスポーツタイプには付かないのですが、子供乗せタイプには傷害保険が付いてきます。 各メーカーの補償額は以下の様になります。
◎ パナソニック ギュット安心傷害保険
- 死亡・後遺障害保険金 最高200万円
- 入院保険金(1日につき) 3,000円
- 加入料 無料
- 対象者 ギュット・ミニ・DX / ギュット・DX / ギュット・ミニ / ギュット / ギュット・プラス / ギュット・アニーズの購入者
- 保険期間 申込書が投函された消印日の翌日午前10時より1年間
◎ ヤマハ 親子安心傷害保険
- 死亡・後遺障害保険金 200万円(限度)
- 入院保険金 3,000円
- 加入料 無料
- 対象者 「PAS Kiss mini」、「PAS Kiss」、「PAS Raffini L」、搭乗中の方(お子様2人を含みます。)、「PAS Babby」搭乗中の方(お子様1人を含みます。)
- 保険期間 購入日(保証書記載日)から1年間
◎ ブリジストン あんしん傷害保険
- 死亡・後遺障害保険金 最高200万円
- 入院保険金(1日につき) 1,500円
- 通院保険金(1日につき) 1,000円
- 加入料 無料
- 対象者 アンジェリーノシリーズ、ボーテシリーズ、ハイディービー、bikkeシリーズの購入者(父母+子供2名まで登録可能)
- 保険期間 加入依頼書が投函された消印日の翌日午前0時より1年間
以上の3社の該当者の方は申し込みをすることで、無料で1年間傷害保険に加入できます。
でも安心してはいけません。
保険無しでは払いきれない自転車事故の賠償額
最近の自転車加害事故では、たくさんの高額賠償判決例が出ています。
自転車事故でも被害状況によっては数千万円の賠償金を支払わなくてはならない場合もあります。この賠償責任は、未成年といえども責任を免れることはできません。
自動車の場合、最低限「自賠責保険」が整備されていて、無保険での利用は考え難いのですが、自転車の場合、保険加入は全て任意となり、保険の加入率も低くなりがちです。
自転車での加害事故例
- 9,500万円
神戸市北区で、当時小学5年生だった少年(15)の自転車にはねられて意識不明の状態が続いている女性(67)の夫と、保険金を支払った損害保険会社が、少年の母親を相手取り、計約1億590万の損害賠償を求めた訴訟の判決があり、母親に計約9500万円の支払いを命じた。(神戸地方裁判所、平成25(2013)年7月4日判決) - 9,266万円
男子高校生が昼間、自転車横断帯のかなり手前の歩道から車道を斜めに横断し、対向車線を自転車で直進してきた男性会社員(24歳)と衝突。男性会社員に重大な障害(言語機能の喪失等)が残った。(東京地方裁判所、平成20(2008)年6月5日判決) - 6,779万円
男性が夕方、ペットボトルを片手に下り坂をスピードを落とさず走行し交差点に進入、横断歩道を横断中の女性(38歳)と衝突。女性は脳挫傷等で3日後に死亡した。(東京地方裁判所、平成15(2003)年9月30日判決) - 5,438万円
男性が昼間、信号表示を無視して高速度で交差点に進入、青信号で横断歩道を横断中の女性(55歳)と衝突。女性は頭蓋内損傷等で11日後に死亡した。(東京地方裁判所、平成19(2007)年4月11日判決) - 4,043万円
男子高校生が朝、赤信号で交差点の横断歩道を走行中、旋盤工(62歳)の男性が運転するオートバイと衝突。旋盤工は頭蓋内損傷で13日後に死亡した。(東京地方裁判所、平成17(2005)年9月14日判決) - 3,138万円
男子高校生が朝、自転車で歩道から交差点に無理に進入し、女性の保険勧誘員(60歳)が運転する自転車と衝突。保険勧誘員は頭蓋骨骨折を負い9日後に死亡した。(さいたま地方裁判所、平成14(2002)年2月15日判決)
判決例をみると、いざと言う場合、メーカーで付いてくる傷害保険では全く足りない事が判ります。
気軽に入れる自転車保険一覧表
保険料 | 保障範囲 | 賠償責任 | 死亡・後遺障害 | 入院日額 | 通院日額 | 手術 | |
au損保 自転車向け保険 バイクル | 4,150円/年 | 交通事故 | 1億円 | 600万円(自転車事故) | 4,000円 | - | 4万円(自転車事故) |
ちゃりぽ | 2,900円/年 | 自転車事故のみ | 1,000万円 | 300万円 | 6,000円 | - | - |
セブンイレブン 自転車向け保険 | 4,160円/年 | 交通事故 | 1億円 | 400万円 | 6,000円 | - | 6万円 |
DeNA自転車保険 基本コース | 3,600円/年 | 交通事故 | 1億円 | 344万円 | 3,000円 | - | 3万円 |
Yahoo ちょこっと保険 | 4080円/年 | 交通事故 | 1億円 | - | 1,000円 | 500円 | - |
ドコモ サイクル保険 | 5,280円/年 | 交通事故 | 2億円 | 550万円 | 3,000円 | - | - |
CYCLE 自転車の保険 | 5,120円/年 | 交通事故 | 1億円 | 500万円 | 2,000円 | 1,000円 | - |
アクサダイレクト障害保険 | 約11,760円/年 | 傷害事故全般 | 3,000万円 | 500万円 | 3,000円 | 1,000円 | 入院保険金日額の40・20・10倍 |
赤TSマーク付帯保険 | 2,000円/年程度 | 自転車事故のみ | 5,000万円 | 100万円 | 一時金10万円(15日以上) | - | - |
JCA自転車総合保険 | 5,000円/年 | 自転車事故のみ | 2億円 | 272万円 | 5,000円 | - | 傷害入院保険金日額の10倍 |
※ 保険料は2016年3月現在の年払いの金額です
※ Yahoo ちょこっと保険は Yahooプレミアム入会が前提です。
※ アクサダイレクト傷害保険は特約条項「自転車おすすめパック」を含みます。
※ 赤TSマーク付帯保険は整備費用が含まれ為、店によって金額が異なります。
※ JCA自転車総合保険は年払いの会費の為、入会月により金額が異なります。
おすすめの自転車保険ベスト3
自転車に係る「対人、対物」の賠償を優先して考えると、月当たりの保険額も安くなります。 過去の賠償金額例を見ると、安心できる金額は最低でも3000万円、5000万円なら大丈夫かな?、1億円ならまず安心と言うところでしょうか。
年間保険支払い額と、個人賠償責任支払い可能額から見ると、以下の保険がベスト3になります。
おすすめの自転車保険ベスト3
- DeNA自転車保険 基本コース
- au損保 自転車向け保険 バイクル
- セブンイレブン 自転車向け保険
以上がおすすめの自転車保険ベスト3です。
2位になった「au損保 自転車向け保険 バイクル」はこの金額に「ロードサービス」が含まれています。
「ロードサービス」は、もし自力走行が出来なくなった場合でも24時間365日トラブル現場へ駆けつけて、希望の場所まで自転車を搬送してくれます。
電動アシスト自転車のバッテリー切れにも対応でき、保険期間中4回まで、搬送先まで50kmの範囲内(自走不能場所が自宅から1km超える)でしたら無料でサービスが受けられます。 言わば自転車版のJAFですね
その他に、示談代行サービスにも対応しているので、コストパフォーマンスを考えると1位になるのではと思います